転移性肝腫瘍の手術を終えて夫が退院し、そろそろ1ヶ月がたちます。
なんぞ小難しい名称がついていますが、ようは2年前に切除していたがん(当時は大腸でした)が肝臓にも転移していて、それを切り取る手術を行ったということです。
前回同様、術後の説明を受けた時の安心感が半端ない。先生の「とっても上手に切れました」感あふれる表情と説明に、夫は本当に運が良い人だなと感じました。「患部の出血がとても少なかったので……なんと!管を入れる必要がなかったんです!」
それがどれほどラッキーなことなのかがちょっと……手術経験がないものでピンとこないのですが先生の口ぶりからすると凄くよかった気がする。事実夫は術後10日ほどで退院し、傷口の痛みに悩まされることこそあったものの術後の経過は順調。今ではピンピンしています。

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 夫の運の良さといえば2回とも、発見のタイミングにありました。
1度目は息子のまめ(当時5才)がふざけて夫の腹部を手で突いたところ、突然の痛みにのたうち回って悶絶。その痛みがあまりに引かないため検査に行った夫に告げられた診断名は「大腸がん」でした。病院嫌いの夫のことです、このきっかけがなければきっと検査になんて行くことはなかったでしょう。 大腸のS字結腸部分を患部ごと切り取って結合。結果はステージ2でしたが、発見があと3ヶ月遅れていたらステージ4まで進行していただろうということで、今思い出しても震えます。

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 それからは定期的に検診を受けていたのですが、あるとき「何も見当たらないけど肝臓の数値が妙に高い」などと先生が言い出した。先生の紹介で特殊な医療機器を扱っている病院に移り、診てもらったところドンピシャ。
その部分はかつて放射線の先生が「今はなんとも言えないのだけれど、この部分がなんだか気になる」と指摘していた部分で、とはいえはっきりしたものが見当たらないため経過観察にとどまっていたという経緯があります。 そこに微妙な数値の違和感で発見されることになった転移ですからやはり夫はとてもラッキーだった。

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 発見のタイミングが良かったというだけで少しだけ希望が持てる。信心深い人間ではないはずなのに、夫は神に生かされたのではないかと期待してしまう自分の心に驚きます。一度病気に犯されてしまうと本人も周りの人間もただ無力で、祈ることしかできないと言う現実。
これを経験してしまうと、大切な人たちにあんな気持ちを味わってほしくないという思いが常に心の隅に燻ります。そんなことをあれこれ考えながら過ごしていた2ヶ月でしたが、そう考えられるようになったのも悪いことじゃないなと思えるようになった頃。
なんとなく感覚的に、ようやくほんとうに日常が戻ってきたように思います。

 もう望むのは健康だけ。これからは存分にのんびり生きるぞ。