旅をテーマにした連載 まめ旅web がコロナ禍で休載となって数ヶ月。
コロナの猛威もおさまらず、なかなか復活の兆しが見えません。
連載用にまとめていた旅の記録が古くなっていくばかりなのもしのびないので
楽しかった思い出をここでお焚き上げします。

我が家の旅は基本弾丸で
移動のストレス(自分たちも周りも)を軽減するためにほぼ自家用車で出かけます
必然的に訪れるのは東京近郊の車で行ける範囲の観光地ばかりになってきます。
中でも下田(静岡県 伊豆半島南東部)は遠かった……子ども2人を連れてドライブするにはこの距離が限界。しかしそんなロングドライブを経てでも訪れる価値があったと感動に打ち震えた水族館があります

名称未設定のアートワーク 1





下田海中水族館は天然の入り江をそのまま活かしたスタイルの海に浮かぶ水族館。
ゆらゆらゆれる通路を進みつつ生き物が展示されている施設を渡り歩きます
入り江で行われるイルカのショーの迫力はものすごく
自然な環境の中でのびのびとパフォーマンスするのがよほど楽しいのか
水飛沫もドッパンドッパン容赦がありません。

実際、その迫力ある入り江のイルカショーが有名らしいのですが
たまたま時間がちょうどよかったという理由で立ち寄ってみたアシカショーに私たちの心はすっかり撃ち抜かれた。もう、なんというか……優しい。こんなに優しいショー初めて。
投げられた輪っかをキャッチしたりバランス芸を見せてくれたりというカジュアルなショーのなかで
トレーナーのお姉さんとアシカがアイコンタクトを取る感じだったり
ちょっとじゃれる感じだったり、その距離感が温かい。
続いて行われたパフォーマンスは
「お姉さんとアシカが水槽の中で泳ぐ」
芸を披露するのではなく泳ぐのを見せるという演目
にも驚いたし
水中のアシカの優雅ないでたち、くるくると回転しながら泳ぐふたり(1人と一頭ですかね)の信頼関係と
温かいコミュニケーションに声を失い
こちとら最後には口を開けたまま涙を滲ませているという始末で
なんだかすごく素敵なものを見せてもらったなと幸せな気持ちになったんです。
お姉さんの笑顔も素敵だった。人を幸せにする笑顔でした。

そんなこんなですっかり満足したわたしたちは幸せな気分でメジナに餌をやったりして
下田海中水族館を後にしたのでした。

現在下田海中水族館は感染防止対策のため
営業時間を短縮するなどして営業中だそうです。

あと、まったく土地勘のない状態でカーナビに頼って水族館を目指すと
直前のトンネルで不安な気持ちになりますが
トンネルを抜けるとちゃんと入り江があるので安心してください。
どう見ても山に向かっているとしか思えない、千と千尋的なテイスト満載のトンネルですがそのまま進んで大丈夫です。